NPO法人 BIO-IT研究開発機構
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第72回BIO-ITの理論と実際(酸素、遣転子、免疫、IPSにかかわる3話題提供)

2019/5/11

市村

定例研究会

A.インフルエンザ:新薬に対し直ぐに耐性。イタチゴッコ。

 

新薬ゾフーザ

細胞核内侵入は止められないが、増殖を阻害する。増殖するために必要な酸素を阻害する。(Capエンドヌクレアーゼ阻害剤) 感染後即投与。

タミフル、リレンザ、イナビル

細胞核内侵入も増殖も止められないが、増えたウイルスが細胞から飛び出すのを阻害する。 (ノイラミニダーゼ阻害剤)

 

B.超高価薬(万円):今後も新薬陸続、保険行政見直し。

細胞シート(心臓) 1,500 1回
ステミラック(脊髄) 1,500 1回
オプジーニ(肺癌) 1,090 1年間
ハーポニー(C型肝炎) 670 1週間
キムリア(白血病) 3,349 1回
イエスカルタ(リンパ種) 4,200 1回
ラクスターナ(遺伝性網膜疾患) 9,500 1回

 

C.再生医療展開の歩み

1.第1ステップ(多能性幹細胞・組織の移植)

現在、再生医療研究の主流は胚性幹細胞(ES細胞)とiPS細胞を使った移植です。

 

1) ES細胞

ES細胞を作成・使用するにあたって、次のような問題を抱えていています。

①女性から多くの卵細胞提供が必要
②将来ひとつの命となる細胞を治療のために犠牲にしてよいのかという倫理上の問題
③ES細胞を移植するときの拒絶反応の問題

日本では2006年政府指針でES細胞の利用が禁止されています。

 

2) iPS細胞(多能性幹細胞)

多細胞生物の細胞核の含まれる遺伝子の構成は生涯を通じて同じですが、各細胞は必要に応じて発現させる遺伝子を切り替えて利用しています。このような後天的な遺伝子発現の制御の変化をエピジェネックス(再プログラム化・初期化)と呼んでいます。

2006年、高橋和利と山中伸弥はマウスの繊維芽細胞に複数の遺伝子を導入することをプログラム化しiPSを作成しました。昨今、神経系、目、心臓などの損傷や病気をiPS細胞の再生医療で治す臨床研究が相次ぎ承認されています。

 

①なかでも慶応大学の岡野栄之教授による脊髄損傷治療は、移植細胞の数が多く、神経の信号を伝える部分やそれを包む細胞も再生する本格的な取り組みとして注目されています。

この計画は2019年秋、損傷後2~4週間の「亜急性期」の患者4人に行う予定と報じられています。しかし、細胞の品質や安定性の問題があります。

a. iPS細胞が無限に増え、がんなどの腫瘍ができる恐れ
b. 移植用細胞のゲノム解析が必要(数千万円)
C. 移植用細胞を製品として世に出すには、臨床試験の研究でよい結果を出し承認が必要
d. 亜急性期患者の移植の普及は10年を目標、慢性期はまだその先

 

②最も実用化に近いのといわれているのが網膜の再生です。2014年9月、理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーにより加齢黄斑変性症の2例の手術が行われました。

2015年1月、症例1は、がんなどの異常は見られず、視力は依然とあまり変わらない0.1程度を維持しており、症例1では明るく見えるようになり、視野が広がったように感じると報告されました。

2017年3月、症例1ではiPS細胞の組織は定着したが、視力は良くも悪くもなっていないと報告されました。

2019年4月、他人のiPS細胞を網膜に5人に移植、術後1年移植細胞が定着し損なわれた目の構造が修復できた。視力はほぼ維持され1名が向上したが投薬をつづけており、移植効果かどうかは判断しにくい。実用化は2022年度をめざし、現在七合目と報じています。

網膜の再生医療手術についても、細胞の品質や安定性についての問題があり、移植の普及までにはまだまだ時間が要する現状です。

 

③iPS細胞による脳中枢神経系などの再生医療の問題点

a日本はiPS細胞を中心とする再生医療に力を入れてきた、他の再生医療研究に影響
b政府が期待する産業応用は途半ば、早急な実現は目先ではない
c脊髄損傷はその失った神経細胞を移植によって補てんする為の有効な期間が、受傷後数週間以内の亜急性期に限定
d慢性期の患者には期待を抱かせる報道は慎重に

 

3)間葉系幹細胞

間葉系幹細胞は多分化系列をもつ幹細胞です。札幌医大は骨髄から採った幹細胞を培養し、脊髄損傷の再生医療の治験成果が注目を浴びています。これまでに治験を受けたのは13名です。重症A~軽症Eの5段階に分けた成果はC→Dが5名、B→Dが1名、B→Cが1名、A→Cが2名、A→Bが3名、A→A1名(呼吸能力など改善)です。

もっとも好成果を上げた方は、2105年3月事故により全身マヒ、2週間かけて幹細胞を1万倍に増殖、脊髄損傷1カ月後点滴投与、その翌日指を曲げ、握り、腕を上げるなどわずか一晩で起こった急速な回復です。1週間後伝い歩き、1カ月後階段の上り下り、 4カ月後歩行、7ヵ月後自分の足で歩いて退院、4年経った今では車の運転と報じています。国はこの再生医療を条件および期限付承認(安全、有効性、7年間)、保険適用ですが、損傷から30日以内の重症患者で2週間以内に入院と言う条件で、幹細胞培養の関係で年間10名ほどに限定です。

この再生医療も事故直の急性期に限定されています。今後、慢性期の患者や脳こうそくなど、その他の脳の再生医療を目指した研究が進められています。

 

2.第2ステップ(特定の遺伝子やたんぱく質や低分子化合物の導入)

これまでの再生医療の概念を飛び越えた新しい技術です。あたらしい研究により多能性幹細胞を経ずに(ダイレクト)直接誘導(プログラミング)できることが明らかになってきました。さらに最近では、ダイレクトリプログラミングを体外の培養系の中でなく、生体内で行う研究が進んでいます。

2010年、慶応大学の家田講師はマウスの繊維芽細胞に安全な運び屋ベクターを使い3つの遺伝子を加えて心筋細胞へと変えるダイレクトリプログラミング技術を生み出しました。2013年には、ヒトの繊維芽細胞から直接心筋細胞の作成に成功しました。マウスの遺伝子導入は3個でしたが、ヒトの場合は5~6個の遺伝子を導入することで心筋細胞が作成できました。そのうち3個はマウスの場合と同じですが、残りの2つは心筋のみに出ている遺伝子です。さらにもう一つの遺伝子を加えると効率が倍になることが分かりました。

安全性の面でクリアーしなければならない課題は、新しい心筋細胞が不整脈などの予測外の発生です。現在の動物実験段階から臨床試験が不可欠ですが5~10年後をめざしています。なお心筋細胞は増殖しませんので、がんになる事はあまり考えられないと述べています。

 

2015年2月には、京都府立医大の蔵、武田らは遺伝子の導入を行わず低分子化合物のみを用いて、ヒトの繊維芽細胞から神経細胞を直接誘導することに成功しています。この神経細胞はCN細胞(Chemical compound induct Neuronal Cells)と名付けられました。

その数カ月後、2つのグループによりマウスおよびヒトの繊維芽細胞から、低分子化合物を用いた神経細胞の直接誘導が報告されました。これらの神経細胞は、グルタミン産生ニューロン(興奮性ニューロン)とGABA産生ニューロン(抑制性ニューロン)で、他の神経細胞サブタイプは生じていません。このことにより、低分子化合物によるダイレクトリプログラミングの再生医療に使える可能性が示されたと報じています。

 

2017年9月、九州大学の鈴木教授のグループはマウスの皮膚やヒトの血管の細胞に4つの遺伝子を導入することで、直接胎児性の腸前区細胞へと変化させることに成功したと発表しました。

2019年1月、九州大学の中島教授らは変化した脳神経細胞に「ニューロD1」という遺伝子を導入すると、ミクログリア細胞になった。マウスで試すと、変化した神経細胞が他の神経細胞とつながり、脳からの信号を伝えていた。今後運動機能が改善するかなど治療法を見極めると報じています。

 

3.第3ステップ(特定情報の転写・伝達)

第3ステップは永久磁石と水と和紙を使うBIO-IT技術です。特殊磁気装置(以下、デバイスという)を使い、本人の患部と血液が発信する情報を記憶媒体に転写したメモリーシートを作成します。メモリーシートを装着したデバイスを使い、①患部に照射し情報を本人に伝達します、さらに②特殊機能水(人工細胞内水)に照射伝達(以下、BIO-ITWATERという)し本人に投与します。この処置をBIO-IT処置と呼んでいます。(2018/ 8/3付け、2019/2/19付けホームージ参照)。

以下参考記事。

 

BIO-IT技術とは?(生命情報伝達記憶技術)

 

BIO-IT処置による生体反応と処置の本質および将来展望

BIO-IT技術開発者


理事長の市村武美です。

1957年東北大学院農学研究科博士課程修了、農水省研究機関勤務、マルハニチロ(株)(旧大洋漁業)主管研究員、沖縄海岸博アクアポリス館長を経て、「生命と水」の研究に専心。「人口生命水」を開発、つづいて独創的な『BIO-IT:生命情報伝達記憶技術』を確立。

薬剤を使わず免疫力を強化し、一方では、ウイルスなど病原体の働きを制御することに成功。

その理論と実証研究をまとめた「BSE・凶悪ウイルスに勝つ」を出版、分子生物学から電子・量子生物学への進展切り口として関係学会に大きな反響を呼んだ。

現在、感染症諸難病の予防治療や安全安心無農薬無添加食品生産などの研究に挑戦。BIO-ITは特許第 4183800 号。

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