NPO法人 BIO-IT研究開発機構
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第75回 BIO-ITの理論と実際-その2

高価薬の行く末

~薬理学と有機物を使わないバーチャル薬~

2019/10/9~
市村武美

第75回定例研究会

1. 武田薬品工業の決断

武田の売上1.8兆円(2018)で日本のトップですが、世界の大手ロッシュ、ノベルテス、ファイザー等のトップグループの5兆円規模とは大きくかけ離れています。武田は2018年12月、アイルランドの製薬大手シャイアーを6.2兆円で巨額買収しました。シャイアーは「血液」「免疫」「腫瘍」の3領域についての世界最先端企業を6兆円ほどで買収、借財を抱えながら急成長とげた会社です。武田はこの買収により、2019年、2.1兆円に急増、4兆円企業を目指していると報じられています。巨額の借財を抱え、成功するすれば武田の勝ち、実らなければシャイアーの勝ちと言われています。

 

2. 製薬の主流はバイオ医薬品

化学合成ではアミノ酸をある程度の数までつなぐことはできますが限界があります。しかし、生物を構成する細胞はタンパク質を作る力をもっていて、多数のアミノ酸をつなぐことができます。DNAのアミノ酸配列を切断や結合をするハサミとノリの役割をする複数の酵素の発見が遺伝子組み換え技術を生み(1975)、バイオ医薬品の時代が始まりました。バイオ医薬品とは、遺伝子組み換え技術や細胞培養技術を用いて製造したタンパク質を有効成分とする医薬品です。2013年現在、多様なバイオ医薬品が開発され、全市販薬の売上の22%以上16兆円(2020年予想は27%30兆円)を占めるまでになっています。現在、バイオ薬はガン、心筋梗塞、AIDS,パーキンソン病、多発性硬化症など様々な疾病に対して使用されており、さらに、バイオ製薬技術は日進月歩の発展を続けています。例えば、ある大手製薬会社会長の次のようなコラム記事(9/30)がありました。

《参考》

バイオ医薬品を製造する場合、まずタンパク質の設計図になるDNAを人工合成する。このDNAをベクターに挿入し、電気パルスなどで生産細胞に入れ、細胞内でタンパク質を産生させる。この細胞を破壊し、精製して目的タンパクを取り出す。目標タンパク質が変わる度にゼロからの出発となる。

 

3. 高額のバイオ医薬品

新薬の材料となる候補タンパク質を発見し、ヒトへの臨床試験に至るまで10年以上かかることもあります。新医薬品の開発には低分子医薬品の1薬剤開発費用が100~300億円なのに対して、バイオ医薬品は数百億~1千億円もの開発投資が必要といわれています。2014年に登場したガン免疫治療薬「オプジーボ」は当時100mg73万円という価格がつきました。年間の薬価は3800万円で医療財政が破たんする騒ぎになり、2018年には1090万円にまで引き下げられました。今年5月の決まった白血病治療薬「キムリア」の薬価は1回の投与で3349万円の超高額です。

ガン免疫薬は、ガン細胞が免疫細胞にかけたブレーキ(エクソーム)を解除し、攻撃を開始する仕組みで、オプチーボなど6種が承認されています。

 

4. バイオ医薬品の効果と副作用

ガン免疫薬投与で劇的に効く場合もありますが、効果が出るのは20~30%といわれています。アスピリンなど低分子医薬品は標的以外にも影響するため副作用が多いのです。それに比べ高分子のバイオ医薬品の副作用は少ないのですが、それでも副作用があります。原因は有効成分の効きすぎや薬剤が異物と認識される有害反応などで、正常な臓器や組織を攻撃し、重い発しんや肺炎などの副作用がでることがあります。

 

5. 高額薬に挑戦、常識を一変させるペプチドリーム社

化学合成でつくる「低分子」とバイオ技術を駆使する抗体医薬品等の「高分子」の中間の「中分子」と呼ばれるペプチドを使った「第3の製薬手法」が注目されています。理由は高分子と低分子の「いいとこ取り」ができるからです。効果は高分子なみで、価格は中分子なみ(抗体薬の1/10以下)という製薬手法です。この技術は体内で分解されにくく、病気の原因になるタンパク質にだけ強力に接合する「特殊なペプチド」の製法です。大手製薬会社がもつ新薬開発候補物質は500万種ほどと言われていますが、ペプチドリーム社は1兆種の候補「特殊ペプチド」を1時間で完成しています。さらに、膨大な候補の中から有望な候補を見つける解析技術も開発しています。通常12年かかる作業をこのシステムを使えば1~4カ月でできるのです。ノバルティス、グラクソ・スミスラインなどを初めとして、国内外の製薬会社(第一三共、田辺三菱、塩野義、杏林等)など11社と共同研究開発契約を締結しています。

 

6.医薬学と因果関係とBIO-IT技術

因果関係とは2つ以上のものの間に原因と結果の関係があることをいいます。医薬学では損失・支障した細胞・組織・器官が修復されれば(原因)機能が回復する(結果)という考え方が通念です。薬学においても同様で、バイオ医薬品という物の性質が薬効と副作用の働きをします。遺伝子を取り上げてみましょう。遺伝子という物体はタンパク質をつくる働きをし、そのタンパクという物体が生理作用という働きをするのです。この関係における「原因の本質」はタンパク質をつくる働きであり、結果として起こるのが生理作用であり、生命現象です。

体」と「働き・性」は表裏一体であることは確かです。このアンダーラインを抜き出すと「物質」になります。すべての物質はこの2面性をもっています。

《参考》

物質とは空間に量・質をもって存在する実在的なものです。物質の構成要素は分子・原子ですが、究極的にはそれらの構成する核子と電子等を物質粒子といいます。電磁波は波と粒子の性質をもっているのです。すべての物質はそれぞれ固有の電磁波を発信しています。電磁波はエネルギーであり、性質をもっています。

BIO-IT技術では、磁気装置を使って物質の物体とその性質を磁場を使って分離し(ゼーマン効果)、性質だけを電磁波(テラヘルツ波帯の波長)として記録し発現する技術です。医学的な利用は、病原体が発信する電磁波・病因性をとらえて、その性質を変え(正転写から反転写に)て人体に伝達するのです。この伝達法は磁気装置を使って直接人体に電磁波照射する方法と電磁波を吸収した人工細胞内水(BIO-IT WATER)の服用による方法があります。この人体への処置をBIO-IT処置と呼び、これらを併用することもあります。

現在、重粒子などの電磁波を使った医療やMRIやレントゲンなど検査機器が広く使用されおり、量子センサーによる検査機器も開発も進められています。しかしながら、BIO -IT技術を駆使した医療に関心を抱く専門家は皆無の状態です。

 

7. バーチャルの世界

バチャルリアリティ(VR;仮想現実または人工現実感)は、現物・実物ではないが機能としての本質は同じであるような環境をつくり、ユーザの五感を含む感覚を刺激することにより理工学的に作り出す技術及びその体系です。国連は、より深い没入間を味わえるバーチャルリアリティ(VR:仮想現実)を利用し、シリアの現状を伝えるキャンペーンとして、少女が難民キャンプで過ごす様子を体験させる映像を公開しています。単に娯楽だけでなく、教育・社会問題などの分野でのVR活用も広がっていくでしょう。

また、インターネット上で電子的な決済の手段として広く通用しているバーチャルマネー(VM:仮想通貨)がビットコインを筆頭に200種以上にのぼっています。

BIO-IT WATERは①人工細胞内水に情報を転写伝達した水、および②BIO-IT CERAMICS処理により情報を伝達した通常水です。両者を定量分析を行ってもNa、Mg、K、Caが微量検出されだけで、通常水とほとんどかわりません。また、BIO-IT WATERの赤外分光分析を行いましたが通常水との差は見られません。しかし、ヒトや生物に使用すると生命現象に影響を及ぼし、医薬効果も確認されています。

《参考》

医薬品医療機器等法によると、医薬品とは①日本薬局方記載の物、②人または動物の疾病の診断・治療・予防に使用されることが目的とされている物、③人または動物の身体の構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされる物です。

医薬品の「物」の通念はミネラル(無機質)や有機質という物です。BIO-IT WATERにはこの「有機物」が含まれていませんが、電磁波が記憶されていて②と③の目的に適合します。しかし、法に記載されていませんので現在は医薬品ではないのです。科学は事実を認め、その仕組みを追求し、至福や利便性をもたらす学問です。いつ、日本または海外先進国で薬効が公認されるのでしょうか。それまでは「バーチャル医薬品」と呼ぶことにしましょう。

 

8. 遺伝子薬とバーチャル薬

バイオ薬と相通ずる遺伝子薬はガンやアルツハイマーなどの治療を可能にすると期待されています。遺伝子薬は体内に遺伝子を入れて治療する薬剤です。ノバルティスの「キムリア」は難治性の白血病やリンパ腫の治療薬で、体外に取り出した細胞に遺伝子を導入して処理し、体内に戻す方法です。前述のように、薬価は1患者当たり3349万円(2019年3月)の超高価格です。一方、開発企業アンジェスが田辺三菱の協力よる「コラテジェン」は体内に直接遺伝子を入れるタイプで、足の血管が詰まって生じる慢性動脈閉鎖症による「かいよう」を改善する新薬です。薬価は1回60万円(9月)、年2~3回使用です。薬価がキムリアと比較にならないほど低い理由の一つは新技術開発の成果です。

バーチャル薬は、遺伝子治療薬の遺伝子の体内導入ではなく、遺伝子情報の転写伝達です。両者とも本質は同じと考えています。

高価なバイオ薬や遺伝子薬が発信する電磁波を正転写し、ヒトや動物のバーチャル活用する夢を抱いています。

 

9. 第3の免疫機能

BIO-IT技術・処置は医療だけでなく予防に活用する可能性があります。エビを使ったウイルスの疫学実験研究およびHIV等2~3種にウイルス感染症など処置例から、自然免疫と獲得免疫とは別の新しい第3の防御機能開発の可能性を見出しています。同時に、この研究はウイルス制御技術開発に資すると考えています。

BIO-IT処置で起こる反応の特記すべき大きな特徴は「機能の改善が先行」することで、とくに中枢神経系の反応は瞬間的です。これはシグナル伝達と別のテラヘルツ波帯伝達の存在の証しと考えています。また、バーチャル薬は化学的な原因による「副作用がない」ことも大きな特徴です。

 

10. 取り残されたウイルス制御薬開発

企業が製品開発の方向を決めるのは至便性の向上、問題解決へのに寄与などニーズの高い物で、最終的には収益性の高い物と思っています。医薬品はかけがえのない万人の生命を守る重要な物質です。現在、疾病の原因不明の疾病、治療薬のない疾病、重病など多様な難病があります。バイオ薬や遺伝子薬はこれらの疾病対応に新しい道を切り開き、急速な発展を続けています。しかし、問題は従来薬と比べようがない超高価格で、保険行正見直しがせまられています。

現在、医薬学はが大きく進展中ですが、短期間に多くの人が生命を失う「人口崩壊」を起こす可能性がある疾病はウイルス感染症です。とくに、現在、警戒されているのがトリ・インフルエンザウイルスH7N9亜型で、ヒトからヒトに飛まつ感染する新型・ヒト型化の出現です。この出現がいつ起こるのか分かりませんが、出現の可能性は高まっています。政府はパンデミックによる人的被害、社会経済の大混乱等に備えプレワクチンの製造を始めています。現在、既存のインフルエンザウイルス対策の主軸はワクチンと酵素系薬剤などです。しかし、新型ウイルスパンデミックにどれだけの効果があげられるのでしょうか。私はウイルス感染症は予防・治療問題の中で最大かつ緊急を要するの問題であると認識しています。1994年以降、ウイルス病、中枢神経系疾病やガンは情報病として位置づけて、その対処に化学薬剤を使用する以外に、情報病には情報で対処するという観点から実験・理論研究を続けています。これまでの実験・理論研究の成果をもとに、たびたびこの研究の協力と共同研究を提案しています。この基礎研究の成果はエボラ熱などのウイルス病、豚コレラや植物のウイルス病などの予防・治療法開発に資すると考えています。

政府が推進しようとしている「ムーンショットの25テーマ」には「ウイルス制御」が含まれていません。関係行政府、公的研究機関、大学や製薬企業などに、あらためてウイルス制御技術の研究開発に関心を寄せて下さるよう切望してやみません。

BIO-IT技術開発者


理事長の市村武美です。

1957年東北大学院農学研究科博士課程修了、農水省研究機関勤務、マルハニチロ(株)(旧大洋漁業)主管研究員、沖縄海岸博アクアポリス館長を経て、「生命と水」の研究に専心。「人口生命水」を開発、つづいて独創的な『BIO-IT:生命情報伝達記憶技術』を確立。

薬剤を使わず免疫力を強化し、一方では、ウイルスなど病原体の働きを制御することに成功。

その理論と実証研究をまとめた「BSE・凶悪ウイルスに勝つ」を出版、分子生物学から電子・量子生物学への進展切り口として関係学会に大きな反響を呼んだ。

現在、感染症諸難病の予防治療や安全安心無農薬無添加食品生産などの研究に挑戦。BIO-ITは特許第 4183800 号。

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